[PR]三井住友海上きらめき生命:医療保険のご案内と資料請求はこちらから

探偵小説のときめき 2002/8/20


◆夜汽車◆牧逸馬◆
 新聞記者フリントはニューヨークへ向かう汽車の中、一人の紳士と出会う、そこへやってくる田舎娘。
 楽しい旅になる筈だった、だがそこへ現れた無頼漢、その青年は娘にいいがかりをつける。
 娘を救おうとするフリントと紳士、だが青年はますますつけあがる、窮地に陥らんとする紳士、しかたなく フリントは金で解決をしようとする、一件落着に思えたが、なんと青年と田舎娘はぐるだった、ふたりでフリントと紳士を欺いて、まんまと金をせしめたのだった。
 怒り狂う紳士、彼らを追っていこうとする、たいした金額ではないととめるフリント、だが・・・。

◆やさしい風◆瀬下耽(せじも たん)◆
 主人公は女と同棲していた、二人の間には赤ん坊が一人いた、同棲という不安定な立場に女は不安を抱いたのだろう、赤ん坊の認知をめぐって口論となり女は失踪してしまう、やがて主人公の脳裏に、はたしてこの赤ん坊が自分の子であるかという疑念がわいてくる、そうしてある日、自分の人生にお荷物になりつつあるその赤ん坊を亡きものにせんと邪な考えに辿り着く。
 そして、その殺害方法とは・・・。
 好物の菓子をつかい赤ん坊を導くように窓際まで置いていく、赤ん坊は菓子の誘惑に負けて遂には窓際に辿り着く、そして手を伸ばし重心を乱し、まっさかさまに・・・。
 仕掛けを施して男は外に出る、そしてその時を待った。 
 男は罪の意識に心を震わせながらも部屋に戻ってくる、もうすでに事は成就している筈だった、ところが赤ん坊は生きていた。
 突然、男の眼に涙があふれる、男は子供を抱き上げて「生きてた、生きてた」と歓喜の声をあげる。 
 悲劇を救ったのは・・・。


◆血のロビンソン◆渡辺啓助◆
「私」は働いていた古物商の長椅子で奇妙なものを発見する、それはアルバムで、著者は悪魔派の無名詩人ロビンソンと書かれていた、表題は「血ぬられたる花」、内容は美しい女たちの写真が12枚掲載されているものだ。
「私」はそれを眺めているうちにとんでもないことに気がつく、その世界中の美女の写真の日付けは撮影年月日ではなく、なんと殺害年月日だったのだ、友人の助けをかりて「私」は手がかりを探る、やがて東京帝大文学部講師ロビンソンと面会する、ロビンソンは「私」に女たちを殺害したことをほのめかした。
 「私」は衝動にかられて、ロビンソンが、自慢げに見せびらかした短剣でロビンソンの胸を刺す。
 彼はそうなることが運命であるかのように、死を受け入れる、しかし、死ぬまぎわ、彼はもっとも重大な言葉を吐く、アルバム「血ぬられたる花」の真実とは・・・。


◆首吊り三代記◆横溝正史◆
 伊丹屋の重兵衛には不安があった、それは伊丹屋にまつわる怪奇な噂であった。
 伊丹屋の主人は四十二の厄年に首を吊るというもので、先代も先々代も首を吊って死んだ、世間では重兵衛も首を吊って死ぬに違いないと噂をしていた。
 重兵衛は先代と先々代の首吊りの理由を調べてみた、どうもそれなりの動機や理由があったらしいとわかる、つまり二人とも首を吊らなければならぬ必然性があったのだ、伊丹屋の主人というだけが首吊りの理由ではなかったのだ。
 安心したおり、新聞で気味の悪い記事を見つける、それは金持ちの隠居が妾とその情夫に殺され、犯人は自殺を装うために、首吊り自殺に見せかけた事件だった、官憲はそれを見逃さず殺人事件が発覚したのだった。
 重兵衛ーの不安はいっそう募るばかりだった。
 実は彼にも妾がいて、彼女には許婚がいた、おそらく自分は恨まれているだろう、新聞で読んだ殺人事件とまったく同じ状況だったのだ。
 恐怖心で重兵衛の神経衰弱は我慢の限界を越えた。
 ある夜、隣に寝ているはずのお霜がいない、重兵衛の不安は絶頂に達した、と、裏庭に二つの人影、一人は妾のお霜、もう一人は許婚に違いない・・・

 しばらくして、やはり、重兵衛も首を吊って死んだ。


◆ある決闘◆水谷準◆
 第5回日本推理作家協会賞短編賞の受賞作である。
中世ヨーロッパで行われた、決闘なるアナクロニズムの遺産を現代に設定している、愚連隊の若者グループ内で恋のもつれから決闘に至る、あらかじめ対峙する二人の若者に遺書を用意させ、拳銃を用いて決闘は実行される、そして敗者は命を落とした。
 グループの計画通り自殺に見せ掛けた工作が施される、すでに自筆の遺書は懐に忍ばせてある、犯罪性は疑われる筈はなかった、敗北者の死体が発見され、刑事が事情聴取に訪れる、だが彼等は周到にマージャンを用いてアリバイも用意していた、だが刑事のアリバイ崩しのトリックが奏効してアリバイは崩れ、事実が発覚してしまう、さらに勝者の若者も精神に錯乱を起こし、今度は本当に自殺してしまう。
 被害者は死に、加害者も良心の仮借から自殺してしまい、事件はこれで決着したかに見えた、だが決闘の主人公になった女性は、後日、大胆な推理を立てる、それは発端から結末まで真犯人が用意周到に準備したものだった、すべては計算され尽くした事件だったのだ、その仕掛けとは・・・、真犯人は、彼女に好意をよせていたのだった。


◆謎の殺人◆本田緒生◆
 相次いで若者の窒息死の事件が起きる、新聞記者のKはこの事件に好奇心を抱きはじめた、なにせ二人の若者ともボクサーと柔道家という猛者である、誰であるかは不明だが簡単に犯人に手にかけられるとは思えない、しかも一人は実直な好青年であり殺害される動機は見当たらない、記者はこの二つの事件が極めて風の強い夜に起こっていることに気がついた、そこで彼は自らこのような事件が起きやすい条件の夜、現場を徘徊することに決心した。
 はたして、風を共犯者とした犯人が現われ、記者はあえなく殺害されてしまう、その意外な犯人とは・・・。




[PR]ベビー用品はたまひよ♪:子育てが楽しくなる便利アイテムいっぱい